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秘密保持契約書の基本

ノウハウ漏洩のリスク

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本項では、ノウハウの漏洩とそのリスクについて解説しています。

ノウハウの漏洩は、漏洩したノウハウを流用されることによる、企業の競争力の低下の原因となります。また、ノウハウが商品である場合は、商品としての価値の低下・喪失の原因となります。これが、直接的なリスクであるといえます。

それ以上に、ノウハウの漏洩は、法的な保護を失う原因ともなります。具体的には、営業秘密の要件である「秘密管理性」・「非公知性」の喪失となる可能性があります。

ノウハウ=商品の場合のリスク

ノウハウの多くは、社内のみで使用されるものであり、社外に対して開示されるものではありません。しかしながら、一部のノウハウは、社外に対して開示されることがあります。ノウハウが商品である場合も、これに該当します。

代表的な例としては、コンサルティング契約におけるコンサルティング内容、企業向けの講演の講演内容などが該当します。また、場合によっては、ソフトウェア(ブログラム)などが該当することもあります。

このため、これらを提供する契約では、契約書の秘密保持条項や別途の秘密保持契約書で厳重な秘密保持義務を課します。

ノウハウが商品である場合、これが外部に漏洩することは、商品の価値がなくなってしまうことを意味します。というのも、商品として提供できるノウハウは、いわゆる形式知化・デジタル化して他者に提供できるものであり、容易にコピーできるからです。

現在のようにITが発達している時代では、情報のコピーや頒布は非常に簡単ですので、ノウハウはすぐに広がってしまいます。このように誰でも容易にアクセスすることができるようになってしまった情報は、希少性が失われてしまい、結果として、有償での提供ができなくなってしまいます。

営業秘密の要件を失う

また、ノウハウは不正競争防止法に規定する営業秘密として保護されることがあります。ところが、ノウハウが漏洩した場合、営業秘密の要件である、いわゆる「秘密管理性」・「非公知性」が喪失したものとみなされる可能性があります。

ノウハウが営業秘密として保護には、そのノウハウは、「秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないもの」(不正競争防止法第2条第6項)でなければなりません。

つまり、いわゆる、「秘密管理性」、「有用性」、「非公知性」の3つの要件を充たしている必要があります。

営業秘密として秘匿していたノウハウが漏洩した場合、上記の要件のうち、「秘密管理性」と「非公知性」に該当しなくなる可能性があります。また、ノウハウは、いったん漏洩してしまうと、再び営業秘密として保護されることはありません。

さらに、ノウハウは、いわゆるアイデアであり、著作権法上の著作物には該当しない可能性が非常に高いといえます。このため、著作権法上の著作権は認められにくく、著作権としての保護を受けることもできません。

このため、ノウハウについては、秘密保持契約書を活用して、より厳重に情報を管理する必要があります。

参考文献

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最終更新日2011年9月23日