秘密保持契約書の達人 > コラム‐目次 > 1.個人情報の値段

コラム

秘密保持契約書の雛形はこちらから!

1.個人情報の値段

個人情報の値段については、かつて最高裁まで争われた裁判がありました。

平成11年5月、京都府宇治市の住民全員の住民基本台帳に登録している個人情報(氏名・住所・生年月日・性別)が流出しました。

流出の経緯は、宇治市からシステム開発を委託されていた業者のアルバイトの男性が、住民基本台帳のデータを磁気ディスクに複写して、その磁気ディスクを名簿業者に転売して発覚した、とのことです。

その後、宇治市は、データの回収と販売の防止に成功し、漏洩自体は防止できました。

しかし、3人の住民が宇治市を相手取って、精神的苦痛の損害賠償を請求する訴訟を起こし、最終的には、最高裁まで争われ、結局、宇治市が敗訴し、住民側の訴えが認められました。

そして損害賠償金額は、15,000円でした。

そのうちの5,000円が弁護士費用ということですから、実質的には、最低限の個人情報(住所・氏名・生年月日・性別)の値段は、10,000円ということになります。
(最高裁第一小法廷判決平成14年7月11日)



重要なポイントは、3つ。


@値段自体が10,000円という値段であるということ。


金額が少ないなんて思ってはいけません。

民間企業であっても、個人情報を大量に流出させてしまって、被害者から集団訴訟を起こされてしまうと、莫大な損失を被ることになりかねません。


A実損が発生していないにも関わらず、精神的苦痛に対しての損害が認められたということ。


宇治市が情報流出後にとった行動は、実は非常に高く評価されています。

実際に、情報は回収され、販売も防止できていますから、むしろ善後策の手本とされているくらいです。

それにもかかわらず、損害賠償請求は認められました。

つまり、情報が流出してしまえば、実損が出ようと出まいと関係が無く、流出してしまったこと自体が問題とされてしまう、ということです。


B住民基本台帳のデータ(氏名・住所・生年月日・性別)のような、公表されているような個人情報であっても、損害が認められたということ。


この事件で、宇治市側は「住民基本台帳のデータは、誰でも閲覧できる公開されているデータだから、法的に保護するに値しない」という主張を展開していましたが、裁判では認められませんでした。

つまり、個人情報に関しては、公開されているような情報であろうとなかろうと、関係なく損害が認められる可能性がある、ということです。

なお、現在でも、住民基本台帳は誰でも閲覧できますが、たいていの地方自治体は、条例によってその閲覧を大幅に制限しています。



企業にとっては、個人情報の流出そのものが、膨大なリスクとなる時代になっています。

しっかりとした対策を施しておきましょう。

今すぐ相談する
業務案内(料金案内)へ
お電話でのお問い合わせは048-664-6860まで
そのほかの契約書のことなら「契約書の達人」へ

〜あなたのリーガルリスクマネジメントをサポートする〜
小山内行政書士事務所
代表:小山内 怜治

〒331-0804 埼玉県さいたま市北区土呂町2-86-2-103
TEL/FAX : 048-664-6860

一部の業務を除いて、全国どこでも対応いたします。
営業日:平日10:00〜18:00
土曜・日曜・祝日・祭日はお休みをいただきます。
ご用の方は下記メールアドレスまでご連絡ください。


メールアドレス:r_osanai@msj.biglobe.ne.jp
公式ブログ:http://blog.livedoor.jp/r_osanai/
メルマガ「ブログってホントに儲かるのか?」http://www.mag2.com/m/0000157647.html

当事務所の全てのサイトにつき、無断の転写・転載は厳にお断り致します。
このサイトはリンクフリーです。相互リンクをご希望の場合は、リンクについてをご覧ください。

管理者の紹介特定商取引法の表記免責事項プライバシーポリシー業務案内

Copyright (C) 2006 小山内行政書士事務所 All Rights Reserved.