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2.競業避止義務とは?

競業避止義務とは、事業者が、役員や従業員のライバル会社への転職や就業、あるいは、ライバル会社としての独立・起業ができないように課する義務のことです。

具体的には、事業者が、その就任(就職中)中、退任(退職)後を問わず、役員(従業員)がライバル会社の役員(従業員)として就任(就職)したり、ライバル会社として起業することを禁じます。



さて、こ競業避止義務が秘密保持契約とどう関係するのかというと、実は非常に密接に関係してきます。

実は、役員や従業員からの情報漏洩や情報の不正利用を防止するためには、秘密保持義務だけでは不十分です。

これに加えて、競業避止義務をも課しておく必要があります。



役員や従業員による秘密情報の漏洩や不正利用の方法には、大きく分けて2つの方法があります。

ひとつは、ライバル会社へ漏洩させてしまうという方法、もうひとつは、自らがライバル会社として不正利用するという方法です。

つまり、いずれにしても、ライバル会社(=競業)が関わってくることになります。

ですから、情報漏洩を防止するために、情報漏洩のより具体的な手段である、ライバル会社との関わりや、ライバル会社としての起業そのものを制限するために、事業者は、競業避止義務を課しているわけです。



実は、役員の場合は、商法(会社法)によって、明確に競業避止義務が課されていますから、それほど問題とはなりません。
(もちろん、それでも秘密保持契約書に競業避止義務を規定しておくことに越したことはありませんが。)

また、就職中の労働者についても、一般的に、特に契約書や就業規則によって競業避止義務が課されていなかった場合でも、労働者は競業避止義務を負うものとされています。
(これも、労働契約書や就業規則に競業避止義務を課しておくことに越したことはありません。)

ただし、退職後の労働者については、まったく別です。



退職後の労働者は、特に契約書などによって課されていない限り、原則として、競業避止義務を負うことはありません。


ですから、ライバル会社に転職しようと、ライバル会社として起業しようと、それはその労働者の自由です(職業選択の自由)。

もちろん、自由なのは、あくまで転職や起業をすること自体が自由なだけで、ライバル会社に情報を漏洩させたり、自ら起業して情報を不正に利用することは、当然、不正競争防止法によって、禁止されています。

ただ、それは、あくまで不正競争防止法が適用されればの話ですから、不正競争防止法が適用されなければ、情報の漏洩や不正利用に対する歯止めが利かなくなる可能性があります。



重要な情報の漏洩や悪用は、従業員を通じてのパターンが多いと言われています。

退職後の労働者に対しても、厳格な要件ではありますが、一定の要件さえ充たせば、競業避止義務を課すことができます。


会社の存亡を左右するような重大な情報を知っている従業員には、契約によって、競業避止義務を課しておくようにしましょう。

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