特に重要な契約書

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3.労者派遣契約書

労働者派遣契約とは、労働者派遣事業者(いわゆる派遣元のこと。)と派遣労働者を使用する事業者(いわゆる派遣先のこと。)とが結ぶ、派遣労働者の派遣についての契約のことです。



労働者派遣法(正式には、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」といいます。)の第26条によって、労働者派遣契約には、最低限規定しておかなければならない事項が決まっています。

また、同法施行規則第21条第3項によって、この契約は、書面にしておかなければならないことになっています。

つまり、労働者派遣契約を結ぶ際は、労働者派遣法により、必ず最低限規定しておくべき事項を規定した労働者派遣契約書を作成しなければならない、ということです。



さて、労働者派遣契約における秘密情報の取扱についてです。

実は、労働者派遣法第26条において、労働者派遣契約に規定しなければならないとされている事項のなかには、秘密情報についての取扱については規定されていません。

そもそも、労働者派遣法は、基本的には派遣労働者を保護する法律です。

派遣労働者にとっては、派遣元と派遣先の契約である労働者派遣契約において、秘密情報がどう扱われようと、直接的には関係がありません。

また、そもそも、秘密保持契約というのは、当事者間の合意によって決めるべきものであって、法律によってあれこれ決められるべきものでもありません。

つまり、労働者派遣契約においては、秘密保持に関することがまったく決まっていない、白紙状態だということです。

もっとも、労働者派遣法第24条の4によって、派遣元や派遣労働者には秘密保持義務が課されていますが、これは、あくまで派遣元を拘束する法律上の話です。

このうえに、さらに個別に秘密保持契約を結ぶなり、労働者派遣契約の中に、秘密保持規定を設けておくべきです。

営業秘密管理指針においても、同様のことが記載されています。
(経産省作成『営業秘密管理指針』34ページ)



派遣事業者にしてみれば、派遣社員が手元を離れてしまえば、どうあがいてもあれこれと指示を出すことはできません。

こうした状況で秘密保持契約のひとつも結んでいなければ、派遣先の情報が漏洩してしまったとしても、手の打ちようがありません。

最近では、こういう状況を利用して、個人情報の取扱を、派遣社員だけに扱わせている事業者もあるくらいです。

また、派遣社員を使用する側にしてみれば、限られた時間にしか指揮命令下で働いてくれないどこの誰かもわからないような派遣労働者は、後で情報を漏洩させてしまわないとは限りません。

こうした無駄なリスクを取らずに済むように、しっかりとした秘密保持契約書を取り交わしましょう。

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