利用者を限定しよう

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1.契約当事者は誰?

ビジネスでの契約の場合、法人(例:株式会社、有限会社など。)か、個人事業者が契約当事者となります。

これは、秘密保持契約であっても同様です。

さて、それでは、その法人とはなんぞや?あるいは、個人事業者とはなんぞや?という話になってきます。



法人というのは、法律によって人格与えられた契約主体です。

その性質がどういったものであるかは、民法が施行されて以来、学者の間では一大争点となっています。

ですが、例えば、株式会社○○という会社が、ひとつの独立した人格として認められていることは確かです。

もちろん、契約主体として、法人は、契約の当事者となります。

また、個人事業者の場合、民法上は、その代表者個人の人格とまったく同一に扱われます。

ということは、契約主体として、その代表者が、1人の人間(法人に対して、自然人といいます。)として契約の当事者となります。

つまり、契約の当事者として、秘密保持契約によって拘束できる相手は、あくまで、法人そのものか、個人事業者の代表者である1個人でしかない、ということになります。

一見して、特に問題は無さそうなものですが、実は、これは大きな問題です。



法律上、契約というのは、あくまで契約当事者間を拘束するものでしかありません。

どんな契約であっても、原則として、第三者を直接拘束することはできません。

これは何を意味するのかというと、所詮、秘密保持契約は、その相手方である法人そのものや、個人事業者の代表者しか拘束はできない、ということです。

実際に秘密情報を取り扱うことになるのは、契約当事者だけとは限りません。

契約当事者が法人の場合は、単に法律によって人格を与えられたものではありませんので、現実には、秘密情報を利用する者は、すべて秘密保持契約でいうところの第三者ということになります。

従業員や、役員も、法律的には第三者です。

これは、個人事業者でも同じことです。

個人事業者の場合は、代表者だけが秘密情報を利用するのであれば、特に問題はありません。

ですが、個人事業者といえども、従業員を雇っているような場合、その従業員は、秘密保持契約上は第三者ということになります。



このように、秘密情報を利用する者は、必ずしもすべて契約当事者だけとは限りません。

むしろ、第三者が利用する場合のほうが多いくらいです。

そして、結局は、その第三者から秘密情報が漏洩することが多いため、いかにして、その第三者を管理するかが秘密情報漏洩の防止のポイントとなります。


実際に秘密保持契約書を取り交わす場合には、そこまで配慮した秘密保持契約書を用意しましょう。

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