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秘密情報って何?

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2.秘密情報の範囲(すべて)

秘密情報の定義を決定する際に、開示する情報のすべてを秘密情報とする方法があります。

これは、開示者側にとって最も有利な方法です。

逆に,受領者にとって見れば、極めて不利な方法と言えます。



一見すると、最も簡単な定義の仕方で、効果も最も高い規定の仕方に見えます。

そのため、多くの雛形の契約書の秘密保持条項や守秘義務条項、あるいは秘密保持契約書の雛形でも、開示する情報のすべてを秘密情報と定義づけています。

しかし、この規定の仕方には、致命的な欠陥があります。

秘密情報の定義でも指摘していますが、開示情報のすべてを秘密情報とするような、極めて広範囲の情報を秘密情報として定義づけた場合、その定義自体が、裁判によって無効とされてしまう可能性があります。

つまり、安易に雛形を使ってしまうと、その雛形は、期待通りの効果を発揮しないばかりか、まったく逆の効果となってしまいかねない、ということです。



では、なぜこのように、すべての開示される情報を秘密情報と定義づける規定の仕方が否定されてしまうのかというと、そのような条項は、あまりにも受領者側にとって一方的に不利な条項だからです。

この場合、民法90条(公序良俗)違反によって、無効とされる可能性があります。

ただ、秘密情報を、このように定義づけた場合に、全部が全部否定されるかというと、必ずしもそうとは限りません。

そこは、やはりケースバイケースによって判断されます。



一般的に、企業間取引で秘密保持契約を取り交わす場合、双方が情報を開示し、双方が情報を受領することになります。

こうした場合、おそらく、双方が対等の条件での秘密保持義務を負うことになります。

そうなると、開示される情報のすべてが秘密情報となるように規定したとしても、あくまでその厳しい義務は双方に課されるわけですから、それほど問題は無いものと思われます。

また、極めて秘密性の高い情報ばかりを扱う契約の場合、例えば、研究開発を共同でおこなう契約や、ライセンス契約などの場合は、ある意味では、厳し秘密保持義務が課されて当然の契約ですから、これもまた、すべての開示された情報を秘密情報とする定義の仕方で問題は無いでしょう。

ただ、事業者と従業員との契約のように、明らかに立場の違うもの同士の契約の場合は、注意が必要です。

通常、判例では、このような場合に、立場が弱いものが保護される傾向があります。

ですから、事業者と従業員との間の契約では、事業者が開示した情報のすべてを秘密情報とするような秘密情報の定義の仕方は、無効となる可能性があります。



秘密情報を定義づける場合には、できるかぎりビジネスの実態に合った合理的な範囲で秘密情報を定義づけるようにしましょう。

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