契約が終わっても・・・

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2.残存条項って何?

残存条項とは、契約が終了した後でも有効な条項のことです。



通常、契約の条項は、契約が終了してしまうと、その時点で効果が消滅してしまいます。

これは、秘密保持契約であっても、同じことです。
(詳しくは、契約が終了したらそれで終わり?を参照。)

ところが、この残存条項と規定しておくと、たとえ契約が終了した後であっても、契約条項を有効なものとして残しておくことができます。



そもそも、秘密保持義務というのは、他の一般的な義務とは異なる性質を持っています。

秘密保持義務は、秘密情報の秘密性・希少性を、維持することに意味があります。

つまり、継続的に課しているからこそ、意味がある義務なのです。

他の義務のように、スポットで果たせばいいというような義務とは、事情が違います。

ですから、秘密保持契約においては、残存条項を規定しておいて、契約終了後であっても、義務を課しておく必要がります。



さて、それでは、実際に残存条項を規定しておく際には、注意しておくべきことがあります。

それは、残存期間をどうするか、ということです。



情報を開示する側(以下、「開示者」とします。)にしてみれば、当然、残存期間はできる限り長いほうがいいです。

場合によっては、期間を定めないで、永久に残存条項を有効する、ということもあります。



一方で、情報を開示される側(以下、「受領者」とします)にしてみれば、当然、残存期間はできる限り短いほうがいいです。

というよりも、できることなら、残存条項は、無いほうがいいわけです。



このように、残存期間を巡っては、開示者と受領者の利害が対立してしまいます。

実は、あまりに長期間の残存期間については、法的な有効性が否定される可能性があります。

そもそも、いくら有用性が高いとはいえ、秘密情報は、未来永劫に渡って保護すべきほどのものではありません。

それにも関わらず、合理的に考えて、残存期間が不相当に長すぎるようでは、受領者にとっては、過酷な義務ということになります。

このような合理的な理由が無いような厳しい義務は、民法90条によって否定されてしまう可能性があります。

ですから、残存条項を設ける際は、契約内容の実態に応じて、不相当に長期間にならないようにしましょう。

そうしないと、裁判によって残存期間が否定されてしまうという、想定外のことにもなりかねませんので、注意しましょう。

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